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鳳来寺山の硯

12月27日
鳳来寺山の硯
 私が気に入っている小筆用の硯の産地は鳳来寺山です。数年前のお正月の小旅行で訪れた愛知県新城市の鳳来寺山に登っていく登り口の参道にあった二軒の硯舗のうち、奥にあった小さいほうの店で購入しました。ともかく、墨が滑らかにすれるのです。墨をするときの感触が他の石とは比べ物にならないのです。墨をすりたくなる硯です。鳳来寺硯は、堆積岩の一種の金鳳石、鳳鳴石、煙巌石のいずれかの石で造られます。私のものは金鳳石で造られた硯です。
 なぜいきなり硯を書きたくなったのかというと、実は、今日の中日新聞の朝刊、こどもタイムズ「わくわく探検」、これは、こども記者が各地を訪ねて取材をする企画の記事なのですが、ここで、「鳳来寺山のすずり」が取り上げられていたからです。しかも、今年のお正月は、再び鳳来寺山にいって、ぜひ大きな硯を一つ買いたいと思っていたからです。
 子どもたちの記事によれば、鳳来寺硯の制作が本格化したのは江戸時代。硯になるのは、石の硬い部分、たたいてキーンと音がした部分だけ。一つの石から作れるのは1~数個、削って磨いて、石が割れるのを防ぐ漆を表面に塗って完成までに二、三カ月かかるそうです。
 9月7日のブログに書いた、胃カメラ検診をした病院の前にある薬局に、私と同い年程の薬剤師さんがみえました。ふとしたことから、字を書く話になって、私が鳳来寺山の硯のことを話したら、「硯なら鳳来寺硯」と、とても喜んでくれました。北名古屋市六ツ師の方でした。単身赴任でこの薬局に勤めてみえました。そして「鳳来寺硯を使っているなら、筆は豊橋のものを使ってみてください。よく合います」と教えてくれました。
 この方、11月25日、薬局を退職されて名古屋に戻られました。戻られる前、二度も慶蔵院を訪ねてきてくれました。私が不在でその時は会えなかったのですが、11月20日、連絡を取り合って、座敷に上がってもらってお話しをすることが出来ました。朱印帳を奥さんの分と合わせて二冊書かせていただきました。比叡山にもよく行かれるということなので、松禅院での大念仏をお誘いしました。
 退職をされて、薬局ではお会いすることが出来なくなりましたが、私のブログもときどき見ていただいているとか…。このブログも見ていただけるかもしれません。ご縁がこれからも続いていくことを楽しみにしています。



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