「さだまさし」のであった「不思議」の不思議さ

8月30日
 さだまさし著「はかぼんさん」空蝉風土記の新聞広告を見て、読みたいと思った。広告には「吟遊詩人さだまさし 初の幻想小説」とあり、この国には「不思議」が満ちていた。京都の旧家で行われる謎の儀式、能登の漁村で神意を占う昼神・夜神、鬼があらわれるという信州の宿、長崎につたわる不老不死の石…とあった。
 本屋に行ってみるとすぐに見つかった。8月20日発行の単行本だが、初出誌は「小説新潮」の平成23年5月号から平成24年3月号までの間に掲載された、六編が収められている。
 午後の時間、「はかぼんさん」「夜神、または阿神吽神」「鬼宿」を読んだ。どれもおもしろい。さだまさしの軽快な語り口調によって、どこまでが事実でどこからがフィクションなのかはわからない。「不思議」な物語なのである。前半の三つの中では、とくに「夜神、または阿神吽神」がよかった。前半部分は井上ひさしの「ナイン」の正ちゃんを思わせる人物が登場する。彼が立ち直ることになったきっかけは夜神さんだという…夜神さんとは…。「はかぼんさん」でも、「鬼宿」でも、不思議なことに興味をもったさだまさしか゜とことん、不思議なないようにつして知ろうとし、さらに「不思議」と出会い、「不思議なことは不思議なこととそのままをうけいれていこう」とする。そこに「救い」があることに気づかされていく。このことにとても共感できるのである。

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